老犬を飼っているあなたへ
今、こんなことで悩んでいませんか?
・このごろあまりご飯を食べなくなった
・なかなか散歩に行きたがらない
・どうやって遊んであげればいいのかわからない
・足腰が弱ってきて入浴させるのが大変
・年齢に合ったお手入れやマッサージ方法が知りたい
・元気がないのは病気のせい?
・老犬が快適に過ごせる室内にしてあげたい
などなど。
もし、お困りならぜひここにお立ち寄り下さい!
シルバーワンズでは、
老犬に関するさまざまな悩みを解決します。
愛犬が『老犬』と呼ばれる年齢になりました。
今まで出来ていたことが急に出来なくなったり、
思いもよらない行動で周囲を驚かせたり。
こんなことは家にやってきた子犬の頃には
まったく考えもしなかったことです。
犬の成長は小型犬で人間の約4倍、
大型犬は約7倍のスピードで年を取ると言われています。
人間より寿命が短いのは当然ですよね。
そうとはわかっていても
愛犬の年齢が平均寿命に近づいてくるにつれ、
いなくなってしまったときのことを想像して
気分が滅入ってしまう…そんな時期もありました。
愛犬とお別れする日は必ずやって来ます。
でも、だからこそ
悔いが残らないよう毎日を大切に過ごしたい!
暗く沈んでる時間なんてもったいない。
1分1秒でも長く愛犬と過ごすために、
これから出来る限りのことをしてあげようと
今は強くそう思うのです。
老犬に長生きしてもらうためには、
子犬や成犬と同じ接し方をしていてはいけません。
老犬には老犬の暮らし方があります。
愛犬の老化のサインには
どんなに小さなことでも気づいてあげる。
これはとても重要です。
痛みや辛さを表に出さず、
ギリギリまで我慢する犬も多いと言います。
「もう老犬だからしょうがない」
と諦めるのではなく、少しでもおかしいと感じたら
ほうっておかずに適切な対処をしてあげて下さい。
老化そのものを止めることは難しくても、
老化のスピードを緩めてあげることで
愛犬との幸せな時間はもっともっと増やせます。
あなたとワンちゃんが
1日でも長く一緒にいられますように
そして、それがお互いにとって
幸せな時間の延長でありますように
一緒にいてもどちらかが
苦痛を伴ってしまうのは幸せとは言えません。
ワンちゃんだけじゃなく、
あなたにも笑顔で充実した毎日を送ってほしい。
そして、そんな幸せな老犬と飼い主が
この先もっともっとたくさん増えてほしい。
そんな想いを込めてこの場所を
『シルバーワンズ』と名付けました。
老犬になってくると、
予想もできないようなことが起こります。
どうすればいいのか悩んだり迷ったりしたとき、
ここがお役に立てたら幸いです。
老犬の食事で気をつけることは?必要な栄養素と食べさせ方
歳を重ねてきたワンちゃんに
ずっと同じ食事を与えていませんか?
老犬になると運動量が減ってくるため、
基礎代謝量が落ちてきます。
消化機能も低下してくるので、
これまでと同じ食事を続けていると
肥満や内臓疾患の原因になってしまいます。
犬種や個体差にもよりますが、
愛犬が7歳を迎えたら
一度食事の見直しをしてあげましょう。
活発で食欲が落ちていない場合は
無理に変更する必要はありませんが、
運動量が落ち、食も細くなってきたワンちゃんの場合には、
少量でも必要なカロリーと栄養がバランスよく摂れる
シニアフードがおすすめです。
老犬の食事のポイントは、
・消化吸収の悪い「脂質」を控えること
・鶏のササミや赤身肉など「良質なたんぱく質」を摂ること
・「ミネラル(塩分)」を摂りすぎない
シニアフードは脂質を抑えているものが多く、
老犬に必要な栄養素がバランスよく含まれているので
安心して与えることができます。
食後やごほうびに与えるおやつには
塩分が含まれていることがあるので注意が必要。
与えすぎは禁物です。
足腰が弱ってきたワンちゃんには、
関節に効くグルコサミンやコンドロイチンが入った
フードやサプリメントで補って下さいね。
シニアフードへの切り替えは一気にするのではなく、
今食べているフードに少しずつ混ぜながら
数日間かけて行うようにしましょう。
食べる量が減っても
「ご飯の時間」は犬の楽しみであり、
老犬になってもそれは変わりません。
カロリーや栄養を考えてあげると同時に、
ストレスなく食べてもらう工夫も必要です。
ドライフードを残してしまう場合は
缶詰の汁やササミなどの茹で汁をかけたり、
フードをぬるま湯でふやかしてみてください。
手作りのスープでもOK!
犬は嗅覚が鋭いので、
温めることで食欲アップが期待できます。
また、老犬になると
徐々に水を飲む回数が減ってくるので、
汁気を足すことで脱水症状の予防にも役立ちます。
一石二鳥ですね。
それでも残してしまう場合は、
一度にたくさんの量を食べられないのかも。
1回分の食事量を減らして
1日の食事回数を3~4回に増やしてみましょう。
あと、食事中のワンちゃんの
食器の高さはどうなっていますか?
食器を直接床に置いて食べさせると
頭が下がるため首や前足に負担がかかります。
専用の食器台に乗せるなどして
食べやすい姿勢にしてあげて下さいね。
頭を高い位置に保つことで、
食べ物も飲み込みやすくなりますよ。
愛犬に長生きしてもらうためには
食事にも工夫が必要です。
できるだけ長い間
健康な状態で食事ができるように、
年齢に応じたフードや姿勢を見つけてあげましょう。
老犬が食べないのはなにが原因なの?食欲不振の対処法とは
ずっと一緒に暮らしてきた愛犬が
急にご飯を食べなくなって
不安になったことはありませんか?
私たちと同じように
犬も7歳を過ぎて老化が始まってくると、
運動量や基礎代謝が徐々に低下して
自然と食べる量が減ってきます。
時には「まったく食べない」なんてことも。
だからと言って、
「老犬だから食べないのは仕方がない」
と決めつけてしまうのはとっても危険です!
なぜなら、それが
ただの老化による体質の変化だけではなく、
食欲不振を伴った病気の可能性があるからです。
老犬がご飯を食べなくなった場合は
それが単なる老化によるものなのか、
それとも病気によるものなのかを
きちんと見極めるようにしましょう。
病気かどうかを判断するには
次の2つの項目をチェックします。
・体重が急激に減っていないか
・食欲不振以外に変わった症状が出ていないか
食欲がなくても元気があって
体重がほとんど変わらないのなら、
年齢を重ねたことによる食欲不振なので
そこまで深刻になる必要はありません。
下痢・便秘・嘔吐・多飲多尿などを伴って
明らかに「これはおかしい」と感じたときは、
迷わずすぐかかりつけの病院へ連れて行って下さいね。
また、老化が原因で食べてくれない場合でも
理由はひとつではありません。
・食べ物を消化するスピードが遅くなってきた
・味覚や嗅覚が衰えてきた
・歯や噛む力が弱くなった など
元気なのに食い付きがよくないな~と感じたら、
フードにぬるま湯を加えて
フニャフニャにしてからあげてみて下さい。
軟らかくなったフードは消化がよく、
歯やアゴにも負担がかかりにくいのでおすすめ!
ぬるま湯で温まったフードは
匂いが強くなるので食欲増進にもつながります。
フードにトッピングをするのも効果的。
犬は味覚が衰えてきても
比較的甘味は感じることができるそうなので、
さつまいもやかぼちゃ、りんごなどを
のせてあげるといいでしょう。
ご飯を手作りしてあげるのもいいですね。
飼い主さん自身、使用した材料が
全部わかっているので安心して与えられるし、
”軟らかい、温かい”の項目もクリアできます。
愛情たっぷりの手作り食は最強ですよ♪
逆に絶対ダメなのは、食べないからといって
おやつをご飯代わりにしてしまうこと。
消化しづらかったり、栄養が偏ってしまうため
愛犬の体に負担がかかってしまう可能性があります。
老犬がご飯を食べないときは、
急激な体重の変化がないか
食欲不振以外に気になる症状がないかを
まずはチェックしましょう。
毎日の食事はワンちゃんの寿命に
大きく関わってきます。
私たち飼い主が気をつけて
「食べない原因」を見つけてあげることで、
愛犬と一緒にいられる時間はまだまだ増やせますよ。
老犬が下痢になったらどうする?原因と対策を知っておこう!
高齢のワンちゃんが
突然下痢をしてしまったら心配ですよね。
すぐに治らなかったりすると、
体力的にも大丈夫なのかとても不安になります。
ひとことで下痢と言っても
原因はひとつではありません。
愛犬がどの種類の下痢なのかをしっかりと見極めて、
すみやかに対処してあげましょう。
老犬が下痢をしてしまう原因には
おもに次のようなものが考えられます。
・消化吸収機能の低下
・腸内環境の乱れ
・体温調節機能の衰え
・感覚器官の衰えによるストレス
これらは加齢によって起こるもので、
元気があり、しばらくして下痢がおさまれば
特に心配する必要はありません。
下痢をすると体内の水分が失われてしまうので、
できるだけこまめに水分補給をしてあげましょう。
なかなか下痢が止まらない、
何度もくり返してしまうという場合は、
体力の消耗や脱水症状が出る前に
動物病院へ連れて行ってくださいね。
また、下痢をした時は
便の状態もよく観察しましょう。
血が混じっていたり、黒っぽい下痢便は
ガンなど重大な病気の可能性があります。
加えて「元気がない」「嘔吐」など、
複数の症状が出てる場合には、様子を見たりせずに
すぐにかかりつけの病院で受診してください。
現物を持って行って見せるのがベストですが、
無理なら写メを撮って見せるのもありですよ。
いっぽう、病気ではなく
加齢によって起こる下痢の場合は、
飼い主にも普段から出来ることがあります。
・消化吸収機能の低下
まずは毎日のフードを見直してみましょう。
成犬時と同じものを与えているなら
低脂肪や消化吸収のよいシニアフードに切り替えてください。
・腸内環境の乱れ
ワンちゃんの腸内環境を整えるには、
ビオフェルミンなどの整腸剤や
乳酸菌を増やしてくれるヨーグルトを
様子をみながら毎日少しずつ与えるのが効果的です。
ただし、与えすぎは逆効果になってしまうので要注意!
・体温調節機能の衰え
体温調節が出来ているかどうか、というのは
飼い主から見てもなかなかわかりづらいですよね。
冬の室内は暖房器具や毛布などであたたかくし、
外出するときはコートを着せるなどして調節してあげましょう。
夏はクーラーによる冷えから来る下痢と、
暑さによる熱中症から来る下痢の両方に注意が必要です。
・感覚器官の衰えによるストレス
特に気をつけてあげたいのが
愛犬がストレスを感じていないか、ということ。
老犬になると目や耳の機能が衰えてくるため
ちょっとしたことで不安になり、徐々にストレスが溜まって
下痢を引き起こしてしまうことがあります。
そんな時こそ、私たち飼い主の出番!
いつも以上に長く熱~いスキンシップで、
ワンちゃんを心から安心させてあげましょう。
以上のように、飼い主の努力で
下痢がおさまることもありますが、
老犬の場合は病気が関係しているものも多いです。
『下痢なんてたいしたことないでしょ。』
などと軽視せずに、
日頃から早め早めの対策をしていきましょう。
老犬の震えが止まらない!老化現象と病気の見極め方
老犬が震えるのはどうして?
飼い主は何をしてあげればいいの?
突然のことに飼い主はオロオロ…
老犬が震える原因はおもに、
『老化からくる震え』
『体の痛みや病気によって起こる震え』
の2つに分けることができます。
『老化からくる震え』
・筋力量の低下
・体温調節機能の衰え
・視覚や聴覚の衰えからくる恐怖や分離不安
上のような老化が原因の場合は、
私たち飼い主がちょっと気をつけてあげるだけで
震えが止まることがあります。
・筋力量の低下
老犬になると若い時ほど動かなくなるため、
少しずつ筋力が低下してきます。
そのため、筋力不足で体を支えられなくなり
後ろ足や前足、腰などに震えが出やすくなるんですね。
筋力をこれ以上衰えさせないために
お散歩は必要不可欠ですが、
だからといって無理をさせてはいけません。
時間を短くしたり、ゆっくり歩かせたりして
体に負担がかからないよう工夫しましょう。
お散歩ができないワンちゃんにはマッサージが効果的ですよ。
・体温調節機能の衰え
老犬になると体温調節機能が衰えてくるため、
暑さ、寒さへの対応が上手くできなくなってきます。
寒さが原因でブルブル震えている場合がありますので、
室内の温度には常に気を配ってあげましょう。
寒い状態のまま放っておくと、
低体温症を引き起こすことがあるので要注意です。
・視覚や聴覚の衰えからくる恐怖や分離不安
目や耳が不自由になってくると、
飼い主の気配がしなくなっただけで
怖くて不安で震えが出てしまうことがあります。
そんな時は優しく撫でたり抱っこしたりして、
とにかくワンちゃんを安心させてあげましょう。
特に、お留守番後のスキンシップは必須です!
『体の痛みや病気によって起こる震え』
・痛みを伴うケガをしている
・病気(発熱のほか、低血糖症、内臓疾患、てんかんなど)
・薬の副作用
震えがずっと止まらない、定期的に震えている、
震えだけでなく元気も食欲もない、
吐き気や下痢の症状も見られるなどの場合は、
ケガや病気が原因で震えている可能性があります。
また、薬を飲んでいるワンちゃんなら
薬の副作用による震えかもしれません。
尋常じゃない震え方をしていたり
震え以外に複数の症状が重なってみられるときは、
私たちでは適切な判断が難しいので
できるだけ早く動物病院で診てもらいましょう。
震えているワンちゃんの動画を持って行くと、
獣医さんにも伝わりやすいですよ。
愛犬が震えているのを見つけたときは、
それ以外の症状がないかよく観察すること。
そして震えの原因が老化によるものなのか、
痛みを伴ったケガや病気によるものなのかを
まずはしっかりと冷静に見極めましょう。
老犬の後ろ足が衰えてきたと感じた時にしてあげられること
老犬は後ろ足からまず弱ってきます。
犬は普段から前足に7割、
後ろ足に3割の体重をかけて生活しているため、
どうしても後ろ足の筋肉が先に落ちてしまうんですね。
だからといって、
弱ってきた後ろ足をそのままにしておくのはNG。
血液の循環が悪くなり、
ますます筋力が低下してしまいます。
ワンちゃんが少しでも長く
自分の足で立って歩き続けられるように、
私たち飼い主は後ろ足の筋肉を
鍛えるお手伝いをしてあげましょう。
その前に…
あなたのワンちゃんが
ふらついたり、歩きづらそうにしているのは
本当に後ろ足の筋力低下だけが原因ですか?
加齢による変形性脊椎症や関節炎、
腫瘍や糖尿病などの病気が関係していることもあるので、
まずは動物病院でひととおり診てもらって
原因をはっきりさせておくことが重要です。
その結果、病気ではなく
加齢で後ろ足が弱っていると分かったのなら、
これまでのお散歩TIMEを見直してみましょう。
老犬になると、歩くスピードが遅くなるので
長距離・長時間のお散歩は足に負担がかかります。
短くてもいいから無理せず続けるのが一番!
時々コースを変えてあげると、
ワンちゃんの気分もリフレッシュします。
自力で後ろ足を動かせない子には、
歩行補助が可能な介護用ハーネスを使うと便利ですよ。
前足が元気ならまだまだお散歩できます。
お家ではマッサージや温湿布をしてあげましょう。
血液の巡りがよくなり、固くなった筋肉がほぐれて
柔らかい状態になるのでオススメです。
マッサージのやり方は特に決まっていませんが、
後ろ足を持ってそっと曲げ伸ばししたり、
太ももの付け根をゆっくり回してあげると効果的。
始めたばかりでちょっとコワいと感じるなら、
優しくさすったり揉んだりするだけでもOKです。
ワンちゃんのリラックスタイムは
できるだけ毎日作ってあげてくださいね。
お散歩がどうしても無理というワンちゃんでも、
これなら固くなった筋肉がほぐれて癒やされるばず。
スキンシップにもなるので一石二鳥です。
また、老犬の後ろ足が弱ってくると
家の中でも転んだり滑ったりすることが増えて
ケガをする危険性が高まってきます。
・フローリングの床にはコルクマットやカーペットを敷く
・極端な段差にはスロープを付ける
・滑り止め付きの靴下を履かせる
など、
ちょっと工夫してあげるだけで
立ち上がったり歩いたりするときの負担が
かなり軽減されますよ。
どんなに健康的な生活をしていても、
老犬の後ろ足はいつか弱ってきます。
それぞれのワンちゃんに合ったお散歩やマッサージで
少しでも長く筋力を維持してあげましょう。
老犬の夜泣きはなぜ起こる?原因を突き止めて改善しよう!
愛犬の夜泣きに悩まされていませんか?
犬の場合「夜鳴き」とも言われますが、
私的には「夜泣き」と書くほうがしっくりきます。
低く唸るような声で何時間も泣き続けるので
家族はみんな寝不足になるし、
ご近所迷惑のことだって気になりますよね。
ただ、老犬の夜泣きには必ず理由があります。
私たち飼い主も大変ですが、
ワンちゃん達も辛くて声をあげているのです。
単純にうるさいからと怒ったりせずに、
まずは原因をしっかりと把握することから始めましょう。
老犬の夜泣きの原因には、次のようなものがあります。
・認知症(痴呆)の症状のひとつ
・老化からくる精神的な不安
・老化からくる床ずれ、足腰や関節などの痛み
愛犬の様子をよく観察したところで
認知症なのか、不安なのか、痛いから泣いているのか
素人の私たちにはよくわからなかったりします。
老犬の夜泣きに関しては、
最初にきちんと獣医師さんに診てもらいましょう。
体の痛みで泣いている場合は痛み止めを、
精神的な理由で泣いている場合には
睡眠薬や安定剤などを処方してくれます。
ただし、薬には副作用の可能性があるので
よく説明を聞いて納得した上で飲ませるようにしてください。
場合によっては、サプリメントでも効果が期待できます。
老犬が認知症と診断された場合、
昼間はだらだらと寝続けて
夜お目々ぱっちりになっている子が多いです。
昼夜逆転をもとに戻すためには、
お散歩の回数や遊ぶ時間を増やしたり
窓辺で日光浴をさせたりして、
夜ぐっすり眠れる状態にもっていきましょう。
動けないワンちゃんの場合には、マッサージがオススメです。
とにかく昼間のうちに疲れさせる作戦ですね。
また、老犬になると目や耳の機能が低下し、
飼い主の居場所をすぐに感じとれなくなって
不安で夜泣きをすることがあります。
その場合はできるだけそばにいて
愛犬の不安を取り除いてあげましょう。
一緒の部屋で寝てあげるだけでも、
夜泣きがスパッとおさまることがあります。
寝たきりで床ずれの痛みがあったり
足腰や関節に痛みがあって夜泣きしている場合には、
寝床に毛布を入れたり、患部をさすってあげるなどして
少しでも痛みが和らぐよう工夫してあげてくださいね。
そんな夜泣きの声を軽減してくれる
防音ケージや防音カーテン、防音シートなどの
音漏れ防止グッズも最近はどんどん充実してきています。
気になるものがあったら、
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
というわけで、
老犬の夜泣きが始まったら
まずはかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
痛みがあるようなら取り除いて、
あとは愛情たっぷりのお世話やスキンシップで
夜ぐっすり眠れるようにしてあげてくださいね。
老犬の息が荒いのは病気の可能性も!見分ける方法はあるの?
お散歩から戻ってきた時や
室内で走り回って遊んだ後などに、
ワンちゃんが舌をべろ~んと出して
ハァハァしてることがありますよね。
これは体温調節のために行っているもので、
水分を補給してゆっくり休んでいれば
徐々にもとどおりの呼吸に戻ってきます。
でも、何もしていないのに息苦しそうだったり
明らかにいつもより息が荒い場合は、
ケガや病気が原因かもしれません。
老犬の息が荒くなる主な病気には、
・認知症
・僧帽弁閉鎖不全症などの心臓疾患
・肺水腫や気管支炎などの呼吸器疾患
・クッシング症候群
・熱中症
・低体温症
・フィラリア症
・リウマチ、関節炎
などがあり、
これらにかかると「息が荒い」以外にも
なんらかの症状が出てきます。
体が震えていたり、発熱や下痢、嘔吐など
明らかにおかしい症状はもちろんのこと、
お散歩を極端に嫌がる場合も注意が必要です。
いつもと様子が違うなと感じたら、
早めに動物病院で詳しい原因を調べてもらいましょう。
上の病気以外にも
・発熱
・鼻炎
・ストレス
・肥満
・食中毒
・誤嚥(ごえん)
などで息が荒くなることがありますが、
これらは私たち飼い主が気をつけてあげれば
ほとんど防ぐことができます。
なかでも食中毒や誤嚥は危険性が高いので、
お散歩中に変なものを食べてしまったり
室内で遊んでいるときに
おもちゃを誤って飲み込んだりしないよう
注意してあげてくださいね。
おもちゃはあまり小さすぎないものがオススメです。
また、お散歩から帰ってきて
いつまでも荒い呼吸がおさまらない場合は、
単なる体温調節ではなく熱中症の可能性があります。
距離や時間をもう少し短めに設定するなどして、
あまり無理をさせないよう気をつけましょう。
呼吸の異常に早く気づくためには、
普段から愛犬の様子をよく見ておくことが大切です。
ハァハァしている様子が「体温調節」なのか、
それとも「ケガの痛みや病気」からきているものなのか。
それを判断する材料として、
愛犬の「呼吸数」を知っておくと便利です。
犬の呼吸数は1分間で約10~30回が正常とされていて、
小型犬よりも大型犬のほうがやや少なめの傾向にあります。
計り方は胸が上下に動く回数を1分間数えるだけ。
このとき目視でも大丈夫ですが、
軽く胸のあたりに手を置いて数えたほうが確実です。
愛犬がリラックスしているときに行うようにし、
リズムが一定かどうかも一緒にチェックしてくださいね。
運動のあとやお散歩から帰ったとき、
特に夏の暑い日などは少し呼吸が早くなることも。
あまりにも呼吸数が多かったり
リズムが不規則だったりした場合は、
ケガや病気などなんらかの体の異常が考えられます。
愛犬が苦しい思いをする前に、
できるだけ早く獣医師さんに診てもらいましょう。
老犬の息が荒いとき、
「高齢で体力がないから疲れただけ」
などと、軽く考えて放置してはいけません。
呼吸数をしっかり計ることから始めてみてくださいね。
老犬介護ってどんなことをするの?主な種類とやり方について
可愛いわんこに一目惚れ。
そして手に入れた愛犬との楽しい生活。
ずっと続くと思っていたのに…
のちに愛犬の介護をすることまで考えて
わんこをお迎えする飼い主さんは
きっとそんなに多くはいないでしょう。
でも、当然ながら
長く一緒にいればいるほど
老犬介護の可能性は高くなります。
実際そうなったときに慌てることのないよう
どんな介護が必要なのかを理解して、
いつでも対応できるようにしておきましょう。
老犬介護には次のようなものがあります。
・歩行(お散歩)の介護
・トイレの介護
・食事の介護
・お風呂(シャンプー)の介護
・認知症からくる症状の介護
・寝たきりの介護
特に視力と脚力が衰えてくると、
今までしつけによって出来ていたことが
上手に出来なくなってきます。
治る可能性があるケガや病気ではなく
高齢だから出来ないということがわかった時点で、
愛犬の手助け(介護)をしてあげましょう。
足腰が弱って歩きづらくなってくると、
お散歩にも影響が出てきます。
歩行補助ハーネスや車椅子を使って歩けるようなら
時間や距離を見直した上で歩かせてあげてください。
歩くのが難しい場合は、
ペットカートに乗せてお出かけするだけでも
ワンちゃんはリフレッシュしてくれます。
トイレの失敗が増えてきたら、
トレーの下に大きめの防水シートを敷いて
トイレの面積を広くしておきます。
あちこちでお漏らししてしまう場合は、
オムツをしてあげるといいでしょう。
自力で排泄が出来ないワンちゃんには、
手で刺激を与えてあげると出やすくなります。
消化機能や噛む力が低下して
今までのように食べられなくなってきたら、
フードを水で柔らかくしたり、
ペースト状にして与えてあげましょう。
食べる姿勢が辛そうなときは、
食器台や滑り止めマットを使うと改善できます。
自力で上手く食べられない子については、
シリンジを使って流動食を少しずつ
口の中に入れてあげるようにしてくださいね。
また、お風呂は老犬にとって重労働と同じです。
シャンプーはできるだけ手早く済ませましょう。
立たせて洗う場合は、転ばないように
マットを敷くなどの工夫が必要になります。
寝たきりのワンちゃんにはドライシャンプーが便利ですよ。
認知症になると、昼夜逆転による
夜泣きや徘徊が起こる場合があります。
愛犬の狂った体内時計をもとに戻すため、
日光浴やお散歩、遊ぶ時間を増やすなどして
夜ぐっすり眠ってもらえるよう努力しましょう。
床ずれは、寝たきりのワンちゃんに多く
痒みや痛みを伴うものなので、
気づいたら早めに治療するようにしてください。
寝床ではこまめに寝返りをうたせて
血流をよくすることが一番の予防になります。
ひとことで老犬介護と言っても
してあげることは他にもまだたくさんあります。
あまりの量に時間的・精神的余裕がなくなってしまうことも…
どうしてもみてあげられない場合は、
デイケアや老犬ホームなどの
介護施設を利用するという選択肢もあります。
何もかも一人で完璧にやろうと考えるのではなく、
わからないこと、辛いことがあったら
獣医師さんや家族、お友達などに相談してみましょう。
なんといっても、ワンちゃんにとって
一番の薬は飼い主の笑顔なんですから^^
老犬ホームってどんなところ?選び方のポイントが知りたい!
老犬ホームは、やむを得ない事情があって
愛犬をお世話できなくなってしまった飼い主の代わりに
預かって面倒をみてくれる施設です。
老犬になると体の機能が全体的に低下してくるため、
食事やお散歩、トイレなど
様々な場面で補助が必要になってきます。
認知症からくる夜泣きや徘徊、寝たきりになると
夜中もずっと付きっきりで看るのが当たり前の状態に。
そんな精神的・肉体的に
疲れ切ってしまった飼い主にとって、
老犬ホームはきっと一筋の光となってくれるでしょう。
ホームでの主なお世話の内容は
食事・お散歩・排泄・シャンプーなどの生活補助全般で、
歩けるワンちゃん、寝たきりのワンちゃん
それぞれの状態に合わせたケアを行ってくれます。
気になる老犬ホームの料金ですが、
ホームの規模や立地条件、預かり期間、犬種(大きさ)
ドッグランの有無、動物病院提携の有無などによって
かなりの違いが出てくるので、
しっかりと確認するようにしましょう。
設備が整っているほど高額になる可能性は高く、
なかには入会金を必要とする施設もあるようです。
高すぎる料金はもちろん論外となるでしょうが、
相場からはずれて安すぎる場合も
「なぜこんなに安いんだろう?」
と、一度冷静になって考えてみることが必要です。
老犬ホームを選ぶうえで大切なことは、
預けた愛犬がそこで幸せに暮らしていけるかどうか。
パンフレットや電話だけで決めてしまうのではなく、
必ず実際に施設まで足を運んで
気が済むまでとことん見学させてもらいましょう。
では、老犬ホームを選ぶとき
どんなところに気をつければいいのでしょうか?
ポイントを6つ挙げてみました。
・飼い主の要望をある程度聞き入れてくれる
・病気について詳しく、介護の経験豊富なスタッフがいる
・適切な面会時間がある、多少時間に融通がきく
・清潔感のある快適な空間である
・動物病院が併設されている、または獣医師が在籍している
・十分な運動ができるスペースや設備が整っている
なかでも一番の重要ポイントは、
経験豊富で愛犬を心から可愛がってくれるスタッフの存在です。
あたたかいスタッフがたくさんいるホームなら
愛犬もずっと幸せに暮らしていけそうですよね。
なので、いきなり長期で預けるのではなく
まずは「超短期預かり」をワンちゃんに体験してもらうこと。
そして戻ってきた愛犬をよく観察してみることです。
犬はしゃべれませんが、表情や体のお手入れ具合などで
きちんとお世話してもらえたかどうかはなんとなくわかります。
たとえ離れてしまっても愛犬は一生家族。
快適に過ごせるホームを見つけてあげることは、
飼い主の最後の責任でもあります。
なるべく近くで素敵な居場所を見つけて、
できるだけたくさん会いに行ってあげたいですね。
老犬が最期を迎えるときの前兆と、絶対に残しておきたいもの
老犬の最期は必ずやってきます。
その形はさまざまで、老衰の子もいれば
病気が原因だという子もいるでしょう。
今日元気だったからといって、
明日突然ということもあり得るのです。
愛犬が老犬と呼ばれる年齢に差しかかったら、
最期の前兆をあらかじめ知っておくと
その時が来ても少しは慌てずに対処できるかもしれません。
飼い主がパニックになってしまって
ワンちゃんが不安な気持ちにならないよう、
しっかりと知識をインプットしておきましょう。
老犬の最期の前兆とされている行動
・ご飯も水も欲しがらなくなる
・散歩に関心を示さない
・肛門が緩んでくる
・下痢が続くようになる
・目に力がない
・体温が下がってくる
・痙攣が起こる
・歩けなくなって寝たきりになる
・睡眠時間が長い
・呼吸が不規則になり乱れる(チェーンストークス呼吸)
・呼びかけに応じない
このような行動が見られる場合、
犬の寿命はあとわずかだと言われています。
ただ、最後の「呼びかけに応じない」というのは例外があり、
ずっと愛犬の名前を呼んだり声をかけ続けていると
最期の最後にふと反応してくれることがあります。
一瞬だけ目力が戻った
一度だけこっちを見て鳴いてくれた
二回しっぽをパタパタしてくれた
など、反応はそれぞれ違いますが
どれもお別れの挨拶のように思えて切なくなりますね。
また、上に挙げたような最期の前兆が
すべてのワンちゃんに当てはまるかというと、
決してそうではありません。
目立った前兆がなく、静かに息を引き取る子もいます。
いよいよ最期が近いと感じたときは、
できる限り目を離さず側にいてあげてください。
愛犬からのお別れのサインは、
どんなに小さなことも見逃さないようにしたいですね。
そしてもう一つ、
愛犬が最期を迎えるまでに
絶対に残しておいて欲しいものがあります。
それは…
愛犬の写真です。
「なんだ~、そんなの分かってるよ!」
って言われそうですが(笑)
確かにワンちゃんの写真はたくさんあるかもしれませんが、
意外と少ないのが『自分と一緒に写っている写真』です。
いなくなってしまった後に気づくと悲しいので、
今のうちにどんどん撮りまくっておきましょう。
スマホで撮影して保存している場合、
故障してすべて画像がなくなってしまったとか
上手くデータを引き継げなかったなどの
トラブルが結構あるようなので、
カメラなど複数のものに残しておくことをオススメします。
できれば、動画も撮っておきたいですね。
ずっと一緒にいたくても、
愛犬はいつか必ず最期の日を迎えます。
前兆を知り、しっかりお世話をしてあげれば
ワンちゃんもきっと幸せな最期を迎えることができるでしょう。
そのとき「家に来てくれてありがとう」と、
感謝の気持ちも一緒に伝えることができたら最高ですね。