老犬のマッサージってどうやるの?効果的なやり方と注意点

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愛犬も歳を重ねてくると、
運動量が減って筋肉量が落ちてきたり
血行が悪くなってきたりします。

そんなとき、

「マッサージしてあげたいけど、
わんこのツボなんてよくわからないよー」

と思ったことはありませんか?

確かに、人間と同じように
犬の身体にもたくさんのツボがあるので

「どれを試せばいいのか迷ってしまう」
「そもそも、どこがツボなのかわからない」

という飼い主さんは多いようです。

愛犬が「あー、そこそこ!」
って教えてくれればいいんだけど…

それはそれでコワい(笑)

 

というわけで、今回は
初心者さんや不器用さんでもできる
老犬に効果的なマッサージのやり方と、
注意するべき点についてお話していきます。

 

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まずはじめに、
難しそうなツボは意識せず
全身のマッサージをしていきましょう。

いろいろな場所を
撫でたりさすったりしてあげるだけでも
十分に血行がよくなって、
身体があたたまる効果があります。

血の巡りをよくすることは、
老犬にとって、とても大切なことなんですよ^^

 

☆全身マッサージ

マッサージをする前に、
手のひらをよーく温めておきます。

そして、どこでもいいので
愛犬の身体に手のひらをあててみてください。

飼い主の体温がじんわりと伝わっただけで、
心身の緊張がほぐれて
リラックスした状態になります。

あくびをしたり床をガリガリしていたら
まだワンちゃんが緊張している状態なので、
落ち着くまで待ってくださいね。

完全にリラックスしたところで、
毛の流れに逆らわずに
頭のてっぺんからしっぽの方に向かって
指の腹でゆっくりやさしく撫でてあげましょう。

これを数回繰り返すことによって、
こわばっていた筋肉が少しずつほぐれて
血行がよくなってきます。

 

全身が程よくあたたまったら、次は部分マッサージへ。

・顔
・耳
・首
・背中、背骨
・お腹
・前足、後ろ足
・肉球

など、
マッサージ部位はたくさんありますが、
なかでも特に老犬におすすめなのは
「顔」「首」「前足、後ろ足」の3か所です。

1.顔
・まず、鼻の先から眉間に向かって
指の腹でやさしく撫でる。
・眉間を指で軽く押す。
・眉頭から眉尻のほうへ向かって
やさしく撫でる。(眉毛は自分で設定)
・口のまわりを指でクルクルと
小さな円を描きながら軽くマッサージする。

眉間にはストレスを解消して、
心を安定させてくれるツボがあります。

また、顔を触ることに慣れさせておくと
歯磨きや目薬を差すなどの
お世話をする時にとっても役立ちますよ♪

2.首
・首を両手ではさむように持って、
軽くつかんでからやさしく揉みほぐす。
・次に、首の皮だけをゆっくり引っ張り上げて
またゆっくりと元に戻してあげる。
これを数回繰り返す。

犬は首の後ろの筋肉で頭を支えているため、
首まわりがとても凝りやすくなっています。

さらに、目や皮膚の病気などで
カラーを着用しているワンちゃんになると
もっとひどい凝りかもしれません。

わが家の老犬リーも
現在目の病気でカラーを着用中ですが、
重いからか、下を向いてることが多いですね。

なので、首まわりのマッサージは
特に念入りにするようにしています。

3.前足、後ろ足
・前足のつけ根から足先まで
筋肉に沿って手のひらで包み込むようにしながら
やさしく揉みほぐす。
・同じように後ろ足も手のひらを使って揉みほぐす。

足は身体全体を支えているので、
とても疲れやすく凝りやすい部分です。

特に後ろ足は疲れが溜まりやすいので、
毛並みに沿ってやさしく揉んであげましょう。

また、前足にある一番下の肉球には
認知症予防に効果のあるツボがあります。

片手でそっと前足を持ち上げて
親指で肉球を軽く押してみてください。
終わったら、逆の足も同じように押します。

 

最初はゆっくりすぎるくらいでかまいません。
慣れれば10分程でできるようになりますので、
ぜひ気軽にチャレンジしてくださいね。

そして、ひととおり終わったら
「お疲れさま」の気持ちを込めて
思いっきりハグハグしてあげましょう♪

あっ、
これはうちの場合だった(笑)

愛犬の大好きなおやつをあげたり、
顔にチューしたり…
とにかく自由にほめてあげてくださいな^^

 

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☆マッサージするときの注意点

最も注意する点は、
強く揉んだり押さえたりしないこと。
あくまでもゆっくりとやさしく、が基本です。

いくら効果のあるツボだとしても、
嫌がったら決して無理はしないでくださいね。

飼い主のペースで進めるのではなく、
ワンちゃんの表情がリラックスしているかどうか、
様子を見ながら少しずつ行うのがベストです。

また、こんなときはマッサージを控えましょう。

・犬の体調がすぐれないとき
・飼い主の気分がのらないとき

 

マッサージで病気やケガを治すことはできません。

愛犬の様子がいつもと違うなーと感じたときは、
かかりつけの動物病院で相談してくださいね。
ヘタに触ると体調が悪化してしまうこともあります。

また、飼い主の気持ちが不安定なときも
やめておいたほうがいいでしょう。

心ここにあらず状態でマッサージされても、
ワンちゃんは心地よい気分にはなれません。
マッサージは、飼い主と愛犬の
心と心のふれあいでもあるんです^^

 

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まとめ

老犬のマッサージでおすすめなのは、
全身と次の3か所の部分マッサージです。

・顔
・首
・前足、後ろ足

でも、これらをすべて
「毎日やらないと!」って思っちゃうと、
キツいときもありますよね。

 

うちのリーの場合、
もちろんできるときはフルでやりますが、
忙しくて無理だと思ったら

「今日は時間がないから顔だけにしよう」
「今日は散歩できなかったから足メインで」

というように、
その日の都合に合わせて
臨機応変に対応するようにしています。

 

そして、ツボ押しは下の2か所だけ。

・眉間(リラックスするツボ)
・前足の一番下の肉球(認知症予防のツボ)

上手く押せたかどうかなんて、
そんなのは気にしなくていいんです^^

大切なのは、マッサージのあと
愛犬だけじゃなくて
飼い主も幸せな気分になっているかってこと。

むずかしく考えずに、
まずは毛の流れに沿って
撫でてあげることから始めてみて下さいね。